加納 朋子 2012/03 文藝春秋
2010年6月、私は急性白血病だと告知された。愛してくれる人たちがいるから、なるべく死なないように頑張ろう。たくさんの愛と勇気、あたたかな涙と笑いに満ちた壮絶な闘病記。

大好きな作家さんです。
タイトルを見て、ああ、今回はそういうテーマなのかと思ったのですが、あらすじを読んでみるとリアル白血病闘病記。
びっくりしました。

感情より、病状に重きをおいた闘病記です。
書いてあること以上の葛藤があったでしょうに、そこは控えて闘病中のよかったこと、役に立つちょっとした実感が主体。
苦しいこと、辛いこと、そして家族に対する感情を強く描いて涙をさそう展開に持っていくこともできる筈なのに、そこら辺は控えめ。
同じ病の人達の励みになるように、誠実に病状を記録し、役立つあれこれのほうを重点的に書いててあります。


のんびり気長に新作を読める日が来ることを祈っています。

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