現代百物語 (角川ホラー文庫)
2009年8月3日 読書
岩井 志麻子 角川書店 :2009/06/25
百物語となってますが、普通のホラーではありません。
どこか奇妙だったり、不安を感じさせる人間のお話。
私は田舎育ちで、子供の頃はよく裏の林(笑)や裏山にあるお稲荷さんに遊びに行ってたものです。
木々を下から見上げたときに見えるチラチラと眩しい陽光、そしてまっすぐ前に見たときに見える鬱蒼と茂る木々が作り出す静かな暗がり。
そのギャップに畏怖を感じ、そして目の前の暗がりの中から、『なにか怖いもの』が現れるのではないかとゾッとしてたものです。
当時の私が感じた『なにか怖いもの』は人ならざるもの。
が、今は人間を連想します。
その人が不自然に手を後ろに回していたり、奇妙に焦点の合わない目をしていたり、妙に親しげだったりしたらきっと怖い。
夜に仕事することが多くなり、闇が以前ほど怖くなくなりました。
深夜に出歩くのも平気ですが、でも深夜三時過ぎに他人とすれ違うのはちょっと怖い。
すれ違いざまいきなり意味もなく怒鳴りつけられたり、バックをひったくられたり、ナイフを突き付けられたりしたら……というリアルな恐怖は、足のない幽霊をただ目撃するよりもずっと怖い。
これは、そんなたぐいのリアルな百物語。
1行も無駄なくみっしり書かれてあって、たいそう読み応えもあります。
ぞわぞわっと楽しめました。好き好き
ず~っと自業自得の修羅場続きで、やっと一息ついたところ。
申し訳ありません! と全方向に頭を下げたい気分ですよ。とほほ……
屈託のない笑顔で嘘をつく男。出会い系サイトで知り合った奇妙な女。意外な才能を見せた女刑囚。詐欺師を騙す詐欺師。元風俗嬢が恐怖する客。殺人鬼を取り押さえた刑事。観光客を陥れるツアーガイド。全身くまなく改造する整形美女。特別な容姿をもっていると確信する男女たち…。いつかどこかで耳にした、そこはかとなく不安で妙な話。実際に著者が体験、伝聞した実話をもとに、百物語形式で描く書き下ろし現代怪談。
百物語となってますが、普通のホラーではありません。
どこか奇妙だったり、不安を感じさせる人間のお話。
私は田舎育ちで、子供の頃はよく裏の林(笑)や裏山にあるお稲荷さんに遊びに行ってたものです。
木々を下から見上げたときに見えるチラチラと眩しい陽光、そしてまっすぐ前に見たときに見える鬱蒼と茂る木々が作り出す静かな暗がり。
そのギャップに畏怖を感じ、そして目の前の暗がりの中から、『なにか怖いもの』が現れるのではないかとゾッとしてたものです。
当時の私が感じた『なにか怖いもの』は人ならざるもの。
が、今は人間を連想します。
その人が不自然に手を後ろに回していたり、奇妙に焦点の合わない目をしていたり、妙に親しげだったりしたらきっと怖い。
夜に仕事することが多くなり、闇が以前ほど怖くなくなりました。
深夜に出歩くのも平気ですが、でも深夜三時過ぎに他人とすれ違うのはちょっと怖い。
すれ違いざまいきなり意味もなく怒鳴りつけられたり、バックをひったくられたり、ナイフを突き付けられたりしたら……というリアルな恐怖は、足のない幽霊をただ目撃するよりもずっと怖い。
これは、そんなたぐいのリアルな百物語。
1行も無駄なくみっしり書かれてあって、たいそう読み応えもあります。
ぞわぞわっと楽しめました。好き好き
ず~っと自業自得の修羅場続きで、やっと一息ついたところ。
申し訳ありません! と全方向に頭を下げたい気分ですよ。とほほ……
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