象と耳鳴り

2007年2月16日 読書
「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった。だが婦人が去ったのち、多佳雄はその昔話の嘘を看破した。蝶ネクタイの店主が呟く彼女の真実。そしてこのささやかな挿話には、さらに意外な結末が待ち受けていた…。(表題作)ねじれた記憶、謎の中の謎、目眩く仕掛け、そして意表を衝く論理!ミステリ界注目の才能が紡ぎだした傑作本格推理コレクション。
ISBN:4396631588 単行本 恩田 陸 祥伝社 ¥1,785

恩田陸月刊月間(……(-_-;))突入中!
 
恩田陸作品の中で一番読み返し率が高い作品。
短編集です。
 
恩田陸のデビュー作 『六番目の小夜子』に登場するメインキャラクターの父親がメインキャラになってます。
ツイードのスーツを粋に着こなした丸眼鏡の大柄な老人。
このキャラがとっても魅力的なのですよ。
 
もちろん、作品も魅力的……というより印象的……なのかな?
私の場合、恩田陸の作品を読むと、一シーンとか、たったひとつの台詞とかに、グッと気持ちが動かされてしまうことが多いのです。
だから、作品の全体を通しての印象より、ある一部分の印象が強く記憶に残るし、そこが魅力だと感じてます。
 
 
関根一家総出演の長編が読みたい。
いつか書いてくれないかな。

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